No.61 トヨタ MR2 エンジンアンダーカバー溶接修理

トヨタ MR2 のエンジンアンダーカバー溶接修理をご紹介します!
すでに廃盤になり、中古部品も入手困難な貴重なパーツをご依頼いただきました。


生産終了となっても、なお根強い人気車種であるMR2!
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ご依頼内容
- 車種 :トヨタ MR2
- 破損箇所:エンジンアンダーカバー
- 破損状態:破れ、割れ
- 素材 :PE
分断してしまったMR2のエンジンアンダーカバー
エンジンアンダーカバーのような薄いプラスチックパーツの溶接修理は可能なの?

ヘッドライトのステーとは異なり、パーツ自体がしなやかで薄いエンジンアンダーカバー。
PE(ポリエチレン)はヘッドライトステーの素材であるPP(ポリプロピレン)と比べて融点が低く、溶けやすいため
同じように作業してしまうと窒素溶接の熱が広範囲に影響してしまい素材の厚みや形状が崩れてしまいます。

エンジンアンダーカバーの溶接修理は可能です!
プラスチックの溶接修理ではそれぞれの素材に合った温度での修理が必要となります。
今回はPEに適した溶接方法で修復します!

エンジンアンダーカバーの【波打つような立体感】は再現できるの?
エンジンアンダーカバーといえば、特長的なのが流線的な凹凸の形状、波打つような立体感ではないでしょうか。
ヘッドライトとは異なり、この波打つような立体感があるために溶接時の力加減が難しいだけでなく、
先述の通り広範囲に熱を加えてしまうと形状が崩れてしまいます。

PE素材のエンジンアンダーカバーを窒素ガスで溶接する

エンジンアンダーカバーを窒素ガスで溶接する
融点が低いことから、いかに周辺への熱の影響を抑えるかが難しいとされるPEの溶接修理。
今回のように凹凸のある部位では奥行きがあるぶん、溶け具合を見ながらトーチの距離を加減する必要があります。



溶接した箇所と周辺の厚みに差がないことがわかります。
また、しなやかで波打つような立体感も再現できていることがよくわかる写真です。

窒素ガスであれば細い線状の断面かつ薄いエンジンアンダーカバーでも
酸化させないことで強度を出す溶接が可能です

まずはお気軽にご相談ください。