No.77 ボルボ 940GL エステート 燃料タンク 溶接修理

ボルボ940の大きく波打った大型燃料タンク

ボルボ940GL エステートとは

ボルボ940 エステート:ユーザー様ご提供(一部加工)/株式会社エーミングサービス丸イ
ボルボ940 エステート:ユーザー様ご提供 (一部加工)

"四角いボルボ"と聞けば、この車を思い浮かべる方も多いのではないのでしょうか。

今なお根強い人気を誇るボルボ940はセダンタイプとエステートと呼ばれる、ステーションワゴンタイプがあり1990年に740のビッグマイナーチェンジ版として誕生し、1991年から1998年まで生産販売されました。(Wikipediaより)

ボルボ940の大型燃料タンク

タンク容量が75リットルと、弊社で修理したことのある燃料タンクの中で最も大きいタンクをお預かりしました。

燃料タンクの修理依頼が増えています

国産車では日産のシルビアスカイラインGT-Rラシーン
輸入車ではポルシェボクスターボルボ940の修理をご依頼いただいております。
二輪ではホンダXR70RXR250RXR600Rなどをご依頼いただきました。

今後もブログでご紹介いたしますので、修理をご検討されている方はぜひご覧ください。

ボルボ940エステート ガソリン漏れはどこから? (写真あり)

黄色いマスキングテー部が漏れ発生部

黄色いマスキングテープ部分が今回の漏れが発生している亀裂箇所です。

目視確認できた亀裂はおおよそ7cm

亀裂は一本ではなく、写真の左右方向に引っ張られて裂けたような形状をしていました。

タンク全体図と今回の亀裂位置(10/25追記)

素材はタンクに記載あり >HDPE-SS<

>HDPE-SS<

タンク本体に素材の記載がない車両もありますが、ボルボ940は記載がありました。
HDPE(高密度ポリエチレン)ということがわかります。
本体に記載がない場合にも、溶接ロッドと溶かし合わせながら調査可能です。

亀裂が消えた?届いたタンクを確認

ご相談時
お受け取り時

タンクが届くと、お写真にあった亀裂が目視で確認できなくなっていました。

燃圧が消失したからなのか、国産車では経験したことのない現象だったため非常に困惑しました。
そのため漏れ箇所の確認に時間がかかり、ご依頼者様と何度もやりとりをして見えていたはずの亀裂を探すところからはじまりました。

しばらく時間が経って、やっとじわじわと漏れが確認できました。

亀裂が確認できないままでは、切削などの作業に移ることができないため慎重に漏れ箇所を突き止めます。
正確に漏れ箇所を特定できていないまま切削を始めてしまうと、発生していなかった亀裂を誘発してしまい、補修が必要な範囲を広げてしまう可能性があります。

ご依頼いただいた燃料タンクは製造から20年以上経っているものなので、他の不具合を誘発するようなことは極力避けなければなりません。
そのため、時間を多くいただくことになっても丁寧に作業を進めます。

溶接と整形

広範囲を溶接することになった

漏れを確認しながら、溶接と漏れ確認を繰り返しました。
ご依頼時の写真から予定していたより溶接範囲は大きくなり、確認にも時間がかかりましたが漏れを止めることができました。

溶接が終わったら表面を整え、塗装を行い完成です。

【別件】ホース接続部の修理(11/27追記)

同車種の他のご依頼で、上記修理以外にホース差し込み口からの漏れ事例がありましたのでご紹介します。

このご依頼では5箇所の漏れを修理しました。
ここでは画像内②のホース差し込み口の修理をご紹介します。

アップで見るとこのようになっています。
タンク本体黒い樹脂と、ホース差し込み口の灰色の樹脂との間から漏れが発生していました。
双方の隙間を切削して溶接で埋め、さらに確実に漏れを防ぐことができるよう面まで溶接を広げました。

燃料タンクは全国から郵送で受け付けています

梱包方法について

写真の撮影方法や、梱包方法は こちら のページでご紹介しています。併せてご覧ください。

撮影および梱包方法について

撮影方法について ヘッドライト等、ステー部の撮影 まずは全体を撮影 まずは全体写真を撮影してください。車種や型式、左右どちらのヘッドライトか、などの情報もいただけ…

【輸送時】万が一への備えも怠りなく

輸送時の破損は運送会社様の保険でカバーできる場合があります。
もしもの場合に備え、タンクの角やホースの出っ張っているところなど 壊れやすそうだなと推測できる部位については写真を事前に撮影しておくことをお勧めしています。

お預かりからお戻しまで

今回は漏れ箇所の確認に時間がかかったため、
ご相談から、お受け取り、作業、返送までおおよそ20日ほどでした。
丸イへは LINE または お問い合わせフォーム からお気軽にご相談ください。

佐藤

ヘッドライト以外にも、樹脂製タンクや外装パーツなど様々なプラスチックパーツを修理しています。
日数や郵送方法などもお気軽にご相談ください。

ご依頼は車のプロじゃなくても大丈夫

丸イへご依頼いただく作業の1/3ほどは一般ユーザー様です。
また、ユーザー様のご紹介で入庫先の工場からご依頼いただくことも増えてきました。
他にも輸送中の思わぬ破損、輸送事故など運送・輸送業者様からもお問い合わせいただいております。

弊社は岐阜県岐阜市にありますが、全国から郵送にて修理を承っております。お気軽にお問い合わせください。

佐藤

写真を添えてご相談いただければ、私が破損状況を確認してお答えします!

プラスチック・樹脂パーツの修理は丸イへご相談ください!

丸イの公式LINEまたは、お問い合わせフォームよりご相談を承っております。
いずれもお写真だけでお見積りが可能ですので、お気軽にご相談ください!

破損箇所の撮影方法については こちら のページをご確認いただけますとスムーズです。

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