No.73 ポルシェ ボクスター Porsche Boxster (タイプ 987) 樹脂製燃料タンク修理

ポルシェ ボクスター 987 といえば、魅力的な楕円形のヘッドライト!

丸イ:佐藤

ですが、今回のご依頼はヘッドライトではなく燃料タンクです!

届いた燃料タンクを開封してみると、なんとも歪(いびつ)な形をしていました。

破損状況

ポルシェ987ボクスター 燃料タンクの全体像

冒頭でも触れたように、かなり歪な形をしています。軽量なだけでなく、ボデー形状に沿わせたり、重心の位置を調整することができることなどからも、燃料タンクを樹脂で作ることが有効だとよく伝わりますね。

ガソリン漏れは"ネック"部分から

987系のガソリンタンクでは"ネック"と呼ばれる給油ノズルの根本からガソリンが漏れる事例が多いようで、シーラーやパテによる簡易修理が一般的に行われているようです。

新品タンクに関する情報は見つけられず、中古品もあまり出回っていないようでした。

下記ブログでも"ネック"部分の修理について紹介されていました!
福岡のポルシェ専門店Chics(シックス)のスタッフブログ

燃料タンクの材質

燃料タンク本体の材質はHDPEでした。
HDPEは溶け合いにくいため、修理が難しい素材の一つです。

修理の流れ

ガソリン漏れが発生していた亀裂はネックの一部分でしたが、予防も兼ねて全周を溶接します。

矢印の部分が本体とノズルの境目となるため、削って溝をつくり、表面ではなくより深い部分から溶接していきます。

溝を掘った状態

窒素ガスを使用し、プラスチックの酸化を防ぎながら高温で亀裂を溶接し、整形したところです。

弊社へ修理をご依頼いただく燃料タンクからのガソリン漏れの原因の多くは、製造過程でできるパーツごとの境目やその周辺の亀裂によるものです。
窒素溶接による修理では、樹脂を溶かし合わせてそれぞれのパーツを一体化させ境目をなくすための非常に有効的な修理方法といえます。

修理方法を誤ると漏れが悪化するだけでなく再修理不可能となる場合があるので専門の修理事業者への依頼をおすすめいたします。

燃料タンクの修理依頼が増えています

四輪では今回ご依頼いただいたシルビアスカイラインGT-R
二輪ではホンダXR70Rなどをご依頼いただきました。

今後もブログでご紹介いたしますので、修理をご検討されている方はぜひご覧ください。

ご依頼は車のプロじゃなくても大丈夫

丸イへご依頼いただく作業の1/3ほどは一般ユーザー様です。
また、ユーザー様のご紹介で入庫先の工場からご依頼いただくことも増えてきました。
他にも輸送中の思わぬ破損、輸送事故など運送・輸送業者様からもお問い合わせいただいております。

弊社は岐阜県岐阜市にありますが、全国から郵送にて修理を承っております。お気軽にお問い合わせください。

佐藤

写真を添えてご相談いただければ、私が破損状況を確認してお答えします!

プラスチック・樹脂パーツの修理は丸イへご相談ください!

丸イの公式LINEまたは、お問い合わせフォームよりご相談を承っております。
いずれもお写真だけでお見積りが可能ですので、お気軽にご相談ください!

破損箇所の撮影方法については こちら のページをご確認いただけますとスムーズです。

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